流れ着いた先にある
予想外の歩数
地下の存在を確かめた
気持ちの奥に潜めた
安堵感
閃いた時が絶頂期と
瞬間を待ちわびた
蟷螂のごとく
舐め回す
汗ばんだ二の腕は
血生臭い皮脂の香りと
共に
吐き気を催すような
蛆虫にも似た
白髪まじりの眉毛
充血した目に宿る
奥底の不幸
下半身を露出した
感情の高ぶりは
獲物を駆る
シャチの様
階段を上りきった
息遣いで
更に
粘つく指の間を
舌で転がし
半分開いた目からは
笑みがこぼれる
聖水に近い涎を垂れ流し
垢だらけの足元は
黒く歪んだ
影絵が舞う
流れるように
麻雀をするように
口笛をふくように
パンクミュージックのように
勝利の雄たけびのように
鋭い鷹のように
苦されきった王国のように
南国のリゾートのように
半熟卵を割るように
領収書をきるように
軽やかなステップで
踊りだす
悲惨な過去を忘れ
見間違いも検討外れも
新たに印鑑を作るように
カマイタチに殺された猫の
供養も届かない
彷徨う果ての
愚かな強行
万歳の声も虚しく
響かないローテーションが
木霊する
森の影に隠れた
涼しい羽で
見下げた街に
暴言を吐き散らす
中身の帳尻がつかない
泣いた子供の
宿題を取り上げ
狙い打ち
篭りっきりの政府は
何を語る
待ち望んだ
ただただ軽い
薄れた人生
決められたルーレット
道変える外道
中身の詰まったグミ
梅の味
調子の悪い日本画
鎖国で進むカラスの戦闘
眺める地平線
堪らない鈴蘭
0 件のコメント:
コメントを投稿