木曜日, 10月 02, 2008

さらば愛しのシルクハット

鮭おにぎりが定番と言う
お前の横顔には愛が無い
ボールペンの先に毒を塗って
一生笑って過ごせれば
はるか未来に聞いた
あの音は
はるか昔の出来事のように
走馬灯は走りぬけ
挨拶に来た猫には
見向きもせずに…
あの橋を通れば近道なのに
遠回りが好きな自分の
胸に聞いて見れば
寝タバコの見返りが
この気持ちの奥にある
煙の塊か
腹痛に変わる
長い声
あっちの方では祭りの太鼓が
波を送る超音波のように
数字の羅列に飽き飽きした頃
未完成の長い髪が
風に吹かれる
犬に跨って走った
あの夢に
粘着質の手紙に書かれた
短い愛の言葉
泣き顔が浮かぶ脳裏に
ファイルした契約書が
ダンボールの奥で眠る
後継人は闇に埋めた
痛い関節が
泣き笑いを浮かべた後に
首つりをして最後を迎える
部屋は燃焼
夕方の光に身を捧げ
ダイブする勇気も出ない
弱い心をカッターで
切り裂いた
心地良い手招きに誘われて
愛おしい目の奥に
三角の尻尾が渦巻いている
真っ黒なその顔には
空腹など微塵も無い
清らかな聖歌を口ずさみ
スキップで走りさる
育てた恩は遥か昔に忘れたか
名も無い雑草に名を付けて
釣りで一生を過ごす
赤い太陽を睨みつけ
その牙で八つ裂きにされる事を
夢に見る
二十歳の夏に感じた
寒さは病気にも似た
歯軋りが癖になる程の
爽やかな生臭さだった
もう目いする事も無いだろう
砂漠の真ん中
捨てた想い出

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