水曜日, 11月 19, 2008

降り積もる雪
10年前の感動はもう無いが
やっぱり神秘的に映る

今年も人が死ぬだろう
それでも白い雪
寒い夜にはコートに包まれて
変質者のフリをして街を闊歩
たまにニヤけるだけで
人がほら 振り返る
噂話に花を咲かせて
今日の自分の無事を確かめる
あいつはオカシイ
なんて身勝手な言葉だろう
人には言えない秘密を隠しながら
死んだら消滅
無責任で暗い影も無い
普通を気取って
鮮やかな目線で
冷たい心を内に秘める
奴隷を好み
言葉も分からない権力を振りかざす
隠れてなんかいないんだ
ただ
恐れて近づかないんだろ
自分を隠すので精一杯なんだろ
忍ばせた狂気を
全面に出しながら
隠せない笑顔で
憎しみを誘う
地図のように複雑で
迷路のように単純で
幸福のように明快で
妖精のように淫乱な
自分の回路をショートさせても
触れさせやしない
腐れかけのその歯茎の異臭が
鼻をつくんだ
声を上げても助けはいらない
小説だけで十分だ
満たす事のない
一人分の玄関には
真っ黒なバラの死体
球体に見えた
過去のアーティスト
東京の空で何を思う
信頼と裏切り
何て言葉じゃ理解できない
まだレベルが足りない
コンタクトが来て
返事を出した
薄暗い太陽の下

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